子どもの習い事に乗馬はいかがですか?

パリの街中で必ず見かける、メリーゴーラウンド(フランス語で「マネージュ」)。年季の入った木の床の上で、古ぼけた中にも趣きがある馬の人形は、フランスの風物詩のひとつです。わずか数分ではあるものの、1回2ユーロ前後で乗れるこのマネージュは、子供たちにとってちょっとした楽しみです。でも、そんなメリーゴーラウンドに乗らずとも、本物の乗馬を体験できる場所が、パリの近郊にはいくつかあります。

3歳から楽しめる、公園でのプチ・ポニー体験

フランスの子供たちは、小さな頃から馬に触れる機会が多くあります。例えば、ピレネー山脈の麓にある湖では、ゆっくりと1時間かけながら、10ユーロ程度で小型の馬・シェトランドポニーに乗れるところもあります。予約をしたほうが、順番待ちをせずに済みますが、「出かけた場所に、たまたまポニーがいるから乗る」という感覚で、乗馬を楽しめるスポットが数多く存在します。それはまるで、メリーゴーラウンドを見つけて乗るような感覚に似ています。でも、実際に生きたポニーに乗るときには、気をつけることがいっぱい。初めて乗馬する子供は、喜びの多い反面、緊張に満ちているものです。また、ポニーにも休憩が必要なので、ゆっくり構えて順番を待つことが必要です。

大都会・パリでも、ブローニュの森やヴァンセンヌの森、モンソー公園といった自然あふれる代表的な公園で、シェトランドポニーなどに予約なしで乗れるスポットがあります。メリーゴーラウンドで味わうよりも、ずっと貴重な体験を日常的にできるのは、なんとも魅力的です。

幼稚園から乗馬クラブに通う姿もめずらしくない

フランスでは、幼稚園に通う年齢の子供たちが、毎週乗馬クラブに通うことは決して珍しくありません。だいたい子供が3~4歳になると、親たちは音楽やスポーツなどの課外活動に、週に1回は通わせるようになりますが、乗馬クラブもその選択肢のひとつです。多くの乗馬クラブには、3~5歳までの子供に向けて、ベビ―・シェトランド、もしくはベビ―・ポニーという小さな馬に乗る乗馬コースが用意されています。地域によって差があるものの、週に1度通うコースでは、バカンス時期の授業を除いて、1年350ユーロから450ユーロ(入会金など込み)前後の料金になります。例えば、パリ東のヴァンセンヌにある乗馬クラブでは、1回1時間あたり、9ユーロ弱に換算でき、決して破格というわけではないことが分かります。ただ、6歳以上になると、乗る馬の種類が変わってきたりするため、年に600ユーロ近い料金になり、その後も徐々に料金が高くなっていきます。

乗馬に必要なもの

乗馬をする際に、重装備は必要ありません。キャスクといわれるヘルメット(貸し出してくれる場合が多い)と、長靴にズボンというスタイルで十分だといいます。ただ、3~4歳の頃は、小さな頭とか細い首で頑丈なキャスクを支える子供の姿を見ていて、心配になることもあります。実際は大丈夫なのですが、子供の大きさに合ったキャスクを選んであげると、乗馬がしやすくなりそうです。

乗馬から学べること

3歳で乗馬をするメリットは、間近で長い時間動物に直接触れ、馬の動きに合わせて体の均衡を保つ感覚を学べることにあるといいます。きちんと金具に足をかけ、またがること。姿勢を伸ばして手綱を握りながら、馬と歩くこと。きちんと止まって降りられるようになること。それらの初歩的なことから学ぶため、いきなり速いスピードで走ったりするようなことはありません。また、慣れてくると馬の毛をブラッシングして毛並みを整えてあげるなど、お世話になる馬のケアをする喜びをも味わえます。

まとめ

乗馬と聞くと、それだけで「富裕層の趣味」という印象を受けます。でもフランスでは、特に幼少の頃の習い事としては、決して高価なものではありません。馬に普通に触れ、一緒に走りながらいつもと違った世界を見ることは、子供にとって貴重な体験になるでしょう。

 

参考