子ども目線で考える「行きたいお店」

問題:子供向けのマーケティングやデザインが、とても難しい原因はなんでしょう? 

答え:それを考える私たちが“大人”だからです。

「なーんだ、そんなことか」とお思いの皆さん。こんなにシンプルな事実が、実はマーケティングの最重要課題を示していることにお気づきでしょうか? それは、“対象ユーザーを知り尽くすこと”。ユーザーとなる子供たちをどれだけ正確に捉え、子供たちのセオリーで考えられるかどうかが、売れる店づくりを成功させる秘訣なのです。今回は、子供の特性をご紹介しつつ、そのコツを考えてみましょう。

子供向けのマーケティングやデザインで、知っておきたい5つのこと

1.子供は、“遊ぶ”のが大好きです。

子供向けのマーケティングでは欠かすことのできない「遊び」の要素。子供たちにとって、遊ぶことは“楽しさ”の原点です。ただ、ひとくちに楽しさといっても、その感じ方はそれぞれに違いますから、ここに焦点を絞り込むのは難しいもの。そこでヒントになるのが、さまざまな観点から「ゲーム」というものについて考えた『ルールズ・オブ・プレイ』という本です。その著者として有名なジマーマンとサレンは、この本の中で「遊びとは、ある程度固定化された構造の中での自由な動きである」と述べています。わかりやすく言うと、「ある程度決められたルールの中で、自由な選択・動き方ができる」ことが、遊びの定義だということでしょう。つまり、パズルやすごろくなど、“ゲーム”と呼ばれるものは、ルールのある遊びとして子供の興味を引くのにとても効果的なのです。ですからキッズコーナーなどには、スタンドやパーテーション、ソファーなどの施設備品であっても、ゲーム感覚で楽しめる、工夫を凝らした商品を取り入れると良いのではないしょうか。

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参考商品:IKCプレイパネル http://ikcplay.jp/play-panel-wheels-kidscorner.html

子供は、“繰り返し練習”します。

子供たちは、大人が呆れてしまうほど“繰り返す”という特性があります。お気に入りの絵本やDVDは何度も見たがりますし、多くの子供向け番組で毎日放送されている「歌いながら踊る」体操のコーナーは大人気。音楽が始まれば、自分も同じように真似をして、いつしかダンスを完璧に習得します。それが、子供たちの“達成感”と“喜び”につながっているからです。このことから考えると、キッズコーナーに置くおもちゃを頻繁に買い換える必要性はないと言えます。それよりも“見慣れたデザインで長く遊べる”、そんな上質なおもちゃを選択していきましょう。

3.子供は、“我慢が苦手”です。

ほとんどの子供は、我慢することに強いストレスを感じます。商業施設内で起こり得る子供の我慢と言えば、「待ち時間」。これを回避するには、キッズルームなど子供が楽しみながら待つ場所を確保することが一番です。ですが、それが難しい場合は、待ち時間自体をなくすためのシステム作りでカバーしたり、折り紙・お絵かき・塗り絵といった場所をとらない遊び道具を用意したりしましょう。予算に余裕があれば、ポータブルDVDプレーヤーやタブレットを貸し出し、イヤホンを使ってもらうなどして他のお客様にも配慮しながら待ち時間を楽しんでいただくのもいいですね。

4.子供は、“結構、ミーハー”です。

子供たちは、大人以上に「人気がある」ということに重要性を感じています。つまり、流行っているものにステータスを感じるのです。そういった意味で、永く愛されているキャラクターグッズは、キッズルーム担当者が選ぶべきおもちゃの定番と言えるでしょう。また、子供同士の“クチコミ”には、強い影響力があります。お友達に「思わず自慢できるような体験」を話題にすること、それがヒットへの大きな手がかりになるはずです。

5.子供は、“親の存在を意識”しています。

幼い子供たちのどんな強い望みであっても、最終の意思決定は親に委ねられることが多いものです。子供もそれを意識しています。ですから、特にお客様である親がお金を払う場面では細心の注意を払ってください。子供たちの興味をひくことも必要ですが、親が見ても納得のいくサービス内容をしっかりと事前説明することも重要です。無用なトラブルを防ぎ、お客様の信頼を得ることは、売れる店づくりへの第一歩。常に親の目線も意識することが、子供向けマーケティングでは必須事項だと言えるでしょう。

いかがでしたか? これらのガイドラインが、子供向けビジネスのヒントになれば幸いです。

 

 

参考:

  • The Building Blocks of Designing UX For Kidsby Justin Smith