1歳でプロ契約したオランダの赤ちゃん

読者の皆さんは、「オランダ」という国にどういったイメージをお持ちでしょうか? チューリップや木靴、広大な土地に立つ風車など、のどかな風景を思い浮かべたり、各報道から伝えられるユニークな法律から、「自由の国」というイメージを持たれたりする方も多いはずです。そして、その“自由さ”は、子供に対する考え方においても強く反映されています。今回は、それをうかがい知ることができるエピソードと、オランダ式教育についてご紹介しましょう。

年齢は関係ない!何歳だって才能があればOK

オランダのプロサッカークラブチーム「VVVフェンロー」。かつて日本代表の本田圭祐選手も所属していたチームとしてお馴染みですね。そのVVVフェンローは、なんと、たった1歳の赤ちゃんと正式契約を結んだというから驚きです。きっかけは、1本の動画でした。

Youtube動画【Watch Baerke van der Meij in action here】

おもちゃ箱に、みごとな連続シュートを決めるビールク・ファンデルメイ君。この動画が話題を呼び、クラブ関係者から白羽の矢が立ったとか。話題集めかと思いきや、契約期間はなんと10年! 未来のエースとして、本気でビールク君に期待していることがわかります。ちなみに、ビールク君の祖父もプロサッカー選手だったそうですよ。

また2014年秋には、F1シリーズ、日本グランプリのフリー走行に、オランダのマックス・フェルスタッペン君が初めて出走したことも話題になりました。彼は、このとき誕生日を迎えたばかりの17歳。来季からは、史上最年少のフルタイムF1ドライバーとなるそうです。いずれも、「才能があれば年齢なんて関係ない」といったところでしょうか。スーパーキッズたちの活躍が楽しみですね。

大学入試もない国、オランダの自由教育「イエナプラン」

もちろんこういった“自由さ”は、オランダの学校教育にも垣間見ることができます。まず、オランダには大学入試がありません。また、憲法によって「教育の自由」が保障されており、科目の種類や時間に一定基準はあるものの、各学校は、独自の価値観で子供に教育する自由が与えられています。
そこで生まれた学校教育の1つが「イエナプラン」。同一年齢の生徒を集めた学年制を廃止し、異なる年齢の子供たちを1つのグループ(クラス)にして指導する教育です。こういったクラス分けは、子供たちが多様性を受け入れつつ協同性を養っていくことを目的としています。そして、そのような環境のなかで子供たちは、それぞれの学習進度に合わせつつ、同年齢であっても異なる教材を使って勉強したり、自分たちで「学習プログラム」を作成したりもします。こうして、各自が学習目標を達成していくのです。つまり子供たちは、「何を、どう学ぶべきか」ということを、自分自身で理解しながら勉強していくことになるのでしょう。

自由という翼が子供の心理にもたらすもの

では、こういった「自由さ」が、子供たちに及ぼすメリットは何でしょうか? 心理カウンセリングの視点では、私たちが自由というものを感じるためには、「何かから自由になる」という考え方と、「何かに向かっていく自由」という考え方の2つがあるそうです。例えば、「何かから自由になる」と考えてしまうと、「自由になるために○○しなければならない」という“逃げ”たくなる義務感で、○○以外の選択肢がなくなり、束縛された感覚から疲れてしまうことに。一方、「何かに向かっていく自由」と考えると、それは、「自立し、目的に向かって行くことを選択・決意する」ということになり、その時点で、「何かを選択する」という自由が手に入るので、解放され楽な感覚が得られるのだそうです。まさにオランダ人の考える「自由」は、後者の考えに根ざし、それを子供たちに学ばせるための教育なのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか? オランダ式教育では、年齢という既成概念に囚われることなく、子供たちに「自由」という大きな権利を与えています。この考え方が、子供たちの伸びしろを無限大にすることにつながれば、素晴らしいですね。

 

参考: