パリの冬の風物詩と言えば「雪あそび」?

街から離れる時間はないけれど、少しでも冬らしい遊びをさせてあげたい。そんな思いから実現した子供のための遊び場が、クリスマスバカンスシーズンのパリでは充実しています。突如現れるパリ市庁舎前のアイススケートリンクや、スタジアム周辺の空きスペースを利用したソリ滑り場、雪遊び場に集まる子供たちの姿は、パリの冬の風物詩です。

バカンスへ行けない子供たちのために、パリ市が提供するスケートリンク

歴史建造物に指定され、趣き溢れるパリ市庁舎。クリスマスバカンスが近づいてくると、その目の前に大きなアイススケートリンクが突如として現れます。これは、ベルトラン・ドラノエ前パリ市長(2001年~2014年)が、クリスマスにバカンスへ行けない子供たちのために、冬ならではのスポーツができるようにと提案したのが始まりです。

貧富の差が激しく、移民も多いフランスでは、クリスマスバカンスに旅へ行ける子供たちはごく一部。ある統計によれば、「たった8%のフランス人が2年に1度の割合でスキーへ行くことができる」のだそうです。2週間という長いバカンスシーズンに、青空の下で雪や氷を楽しむ遊びをすることは、都会育ちの子供たちにとって貴重な体験になります。

引用:

inegalites.fri

リンクには子供専用のスペースや補助グッズが充実

1365㎡もの広いリンクでは、大人から子供まで、伸び伸びとスケートを楽しむことができます。もちろん、中には208㎡の小さな子供用スペースも設けられているので、4歳くらいの幼い子供たちも安心して滑ることができます。そこには、ペンギンやクマの耳の形をしたかわいい取っ手が設置されていて、まだ滑ることを知らない子供たちも、それにつかまりながらスケートの練習をすることができます。

ここでは、安全のために手袋は必ず着用しなければならず、忘れた人はその場で購入することになります。また、入場料は無料で、支払うのはスケート靴のレンタル料(6ユーロ)のみです。パリは人口が多くスケートリンクは人気のため、バカンスシーズンには約2時間待つこともあります。しかし、街中の通りに立って大きなシャボン玉を作る大道芸人の姿などを眺めていたら、待ち時間もあっという間に過ぎてしまうでしょう。

野外に期間限定で現れるスケートリンクは、フランスの冬の風物詩

このスケートリンクは、パリの市庁舎前のみならず、エッフェル塔の2階(2014年12月8日から2015年2月15日まで)やシャンゼリゼ(2014年11月14日から2015年1月4日)、グラン・パレ内(2014年12月14日から1月4日まで)にオープンします。市庁舎前のスケートリンクは、オープン期間が12月19日から3月1日までと長く、2度のスクールバカンス期間中に楽しめるのが特徴です。

パリ以外でも、フランス各地の都市には趣き溢れる教会や市庁舎を背景に、野外スケートリンクを設置するところが多く見られます。美しい建物を背景に、アイススケートに興じる子供たちの姿は、フランスの冬の風景です。

ソリ滑りで、自然と一体化するような臨場感を体験

アイススケートのみならず、パリ市では、冬のスポーツに触れる機会がない子供たちのために、無料で雪遊びができる場を提供しています。パリ13区にあるシャルティ・スタジアムでは、クリスマスのバカンス中(12月24日から1月3日まで)、子供達が親と長い行列をつくって並ぶ姿が見受けられます。ソリ遊びができる、雪を敷いた小高い斜面の周りに並んで、自分たちの番を心待ちにしているのです。1時間待つこともざらですが、その間、次々と楽しそうに滑る子供たちを眺めるのは飽きがきません。1人2回ずつ滑ったら、また最初から列に並ばなければならないものの、都会のなかで暮らす子供たちにとっては、ソリで滑る瞬間に体感するドキドキした気持ちは、貴重な思い出になります。

ほかにも、スタジアム周辺では、普段は1回約2ユーロのメリーゴーラウンドが乗り放題だったり、雪合戦や雪だるまを作って思う存分遊べる雪のスペースなども用意されていたりします。

都会にいながら、雪景色を連想できる遊びに触れることができる。パリ市の子供たちのためのプロジェクトは、今後ますます充実していくことでしょう。

 

 

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