イタリア初の女性医学博士が開発した「世界で愛されるアルファベットカード」

子供がアルファベットを習い始められるのは、いつ頃なのか? 我が子の知能を早くから伸ばしてあげたいと願う親ならば、気になることでしょう。

 

アルファベットを言語として用いるフランスでは、子供がいくつかのアルファベットを認識し始めるのは、2歳から3歳にかけてだといいます。また、4歳から5歳にかけて、ほとんどのアルファベットを認識できるようになるとも言われています。

 

子供の学習意欲を促進するアルファベットカード

アルファベットを学ばせようと、小さい子供にペンと紙を与えて書かせようとするのは時期尚早です。我が子に適切な教育をするために、子供用のアルファベット学習グッズを見てみましょう。

 

フランスには、世界に広く伝わる「モンテッソーリ教育」を取り入れた、アルファベットを学ぶためのツールがあります。この「Les lettres rugueuses」は、子供がアルファベットを発音しながら手でなぞれるよう、表面に特殊加工を施してあるカードです。「自然とアルファベットの読み書きができる」ことを目的とし、聴覚と視覚の両方を使いながらアルファベットを身につけられるようデザインされています。

商品サイト:Les Lettres rugueuses|Nature et Decouvertes 

 

文字を発音すると同時に、手でなぞる動作をすることで、1つひとつのアルファベットが、子供の脳に記憶されやすくなるといいます。また、文字を知らない子供でも、思わずなぞりたくなるようにと、文字にザラザラする手触りの加工が施されています。この方式でアルファベットを覚えると、子供の「もっと書きたい」、「読みたい」という学習意欲を促進することができると言われています。

 

障害児の知能を伸ばしたマリア・モンテッソーリ

このツールを開発したのは、マリア・モンテッソーリ(1870年-1952年)というイタリア人女性です。教育熱心な両親のもと、彼女はイタリア初の女性医学博士となり、障害児の治療教育に携わるようになりました。しかし、クリニックで障害児の行動を観察していくうちに、モンテッソーリは、「子供たちに必要なのは、薬ではなく、教育である」という結論に達しました。

 

こうして、モンテッソーリは、知的障害児のための学校で校長となり、子供たちの行動を分析し、彼らに必要な教育ツールを開発しました。通常の学校のカリキュラムでは、うまく学ぶことができなかった子供たちも、彼女の下で学ぶことで、公的な試験にもパスする力をつけていったといいます。

 

世界的ムーブメントを起こした「モンテッソーリ教育」

一方、モンテッソーリには、自分の教育メソッドが、障害児に限らず全ての子供たちに適応できるものだという確信がありました。1906年、スラム地区の保育施設での指導を任されたモンテッソーリは、1年にわたって子供たちの行動を観察し、その整理能力や集中力が高いこと、また、すでに尊厳の意識が備わっていることに目をつけ、さらに教育メソッドを発展させていきます。

 

その後、1907年に、「子供の家(イタリア語で『カーサ・ディ・バンビーニ』。モンテッソーリ教育を実践する施設)」がオープンしました。ここでの教育メソッドは、「モンテッソーリ教育」としてたちまち世界へと知れ渡り、世界の教育界にムーブメントを起こす影響を与えました。

 

大人は「ジャッジする」のではなく、子供の才能を「導く」ことに徹すべし

モンテッソーリ教育においては、「子供は、自らを成長・発達させる力をもって生まれてくる。大人は、その要求を汲み取り、自由を保障し、子供たちの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない(「公益財団法人 才能開発教育研究財団」より引用)」という考え方を基本としています。そのため、教師を含む大人は、子供にジャッジを下すのではなく、あくまでも子供の自由な活動を助ける立場に徹する必要があるということを重要な点としています。

 

数々の実践を積み重ねて開発された、子供が自発的に、楽しみながら学べる、モンテッソーリの「教育ツール」。今回取り上げたアルファベットカードに限らず、数字や動物について学ぶものなど、そのツールはバラエティに富み、世界中の子供たちの可能性を伸ばし続けています。

 

参考:

babycenter-

femininbio

livre.fnac

dailymontessori

mariamontessori