オランダ版の下駄?!木靴の魅力とは?

オランダといって思い起こすのは、「チューリップ」「風車」そして「木靴」ではないでしょうか? 江戸時代に鎖国状態にあった日本が、西洋の国で唯一交流を続けていたのがオランダです。今回は、日本と長い交流の歴史があるオランダの名産物「木靴」に焦点を当ててみました。お土産としてもお馴染みで、子供たちの目を楽しませる木靴。その魅力はどこにあるのでしょうか。

オランダ木靴の歴史

木靴はこれまで世界中のさまざまな国で作られてきました。その起源に関しては諸説ありますが、オランダ木靴については800~850年ほど前にさかのぼるとされています。しかし、木靴は履き古されると燃やされてしまっていたため、はっきりとした起源は今のところわかっていないようです。
アムステルダムで1979年に発見された木靴は、1230年ごろに作られたのではないかと言われており、それがオランダの最も古い木靴とされています。

木靴が愛され続けてきたわけは? 

 

湿気から足を守れる 

オランダは、ヨーロッパの北西部に位置する国で、国土の北と西が北海に面しています。その国土の大部分は、広大な入り江を干拓してできた土地です。それゆえに、働く人々は、常に足を湿気から守る必要がありました。オランダ木靴を辞書で調べてみると『(ぬかるみなどを歩くための)木靴』と記されています。革や布の靴では、すぐに水がしみ込んでしまうため、木靴が愛用されてきたようです。また、木靴は、水に濡れると木が膨張し、足を冷えから守る働きもあるそうです。1200年代にはハンノキが材料だったようですが、現在では主にポプラやヤナギが使われています。ポプラはオランダに多く見られる木で、抵抗力があり、軽くて強く、弾力性にも優れているそうです。

安全性が高い

木靴は、湿気だけはなく先の尖った危険物からも足を守ってくれます。また、履き心地も快適で、健康に良いと言われています。こういったことから、農業や工業に従事する人々、大工さんや漁師さん、石を扱う職人さんなどに愛用されてきました。EUからもCEマーク(商品がすべてのEU加盟国の基準を満たすものに付けられるマーク)を与えられています。木靴を実際に手にしてみると、その重厚さを感じることでしょう。

さまざまな形や色がある

形や色も豊富な木靴。丸い形を好む人もいますし、先端が尖っているものを愛用している人もいます。特に漁師さんにとっては、魚を捕るときに使う網を引っぱり入れる際、先が尖っていると役立つとか。色に関しては、以前は、男性用は黒や黄色が伝統色で、女性用は黒か飾りのあるものが一般的だったそうです。しかし、現在のお土産用木靴には、赤や青など伝統色以外のものもあり、観光客は自分の好みに合った色を選ぶことができます。

簡単に脱げ、手入れもラク

木靴の場合、手を使わずに汚れた靴を簡単に履いたり脱いだりすることができます。また、水でさっと汚れを落とすこともできるので、作業中は泥汚れなどを気にせずにいられます。

作り方は?

現在は機械で作ることが多いようですが、ここではハンドメイド製品の作り方を見てみましょう。
まず、ブロック状の木材を幅の広い鉈(なた)を使って、靴の大きさに切ります。次に、特殊な細めのナイフで木を削って、靴の形に彫っていきます。この過程には、熟練された技と経験が必要だそうです。そして、中の木をドリルでくりぬいていきます。最後にヤスリをかけて、ペイントを施し、乾かします。
多くのパーツを組み合わせて作るのではなく、ひとかたまりの木材を使うので、丈夫で壊れにくいのです。

こちらの動画で作り方の紹介がされていますのでご覧ください。

The making of Wooden Shoes|YouTube

現在の木靴

農業や建設業に従事する人々、庭師さんや漁師さんたちには、現在でも愛用されている木靴。オランダが世界に誇る産物として、またオランダの伝統文化として、木靴は重要な役割を果たしています。お土産用や飾り用としての木靴はオランダで年間に600万個も生産されているそうです。日本を含め世界中の子供たちが目にする木靴も、その中のひとつかもしれませんね。どんな歴史や魅力があるか、次の世代へ語り継いでいきたいものです。

長い間オランダ国民から愛されてきたオランダの木靴。今では世界の宝物と言っても過言ではありません。

 

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